根管治療大阪クリニックによる痛みの少ない根管治療・MI修復などお困り方はお気軽にご相談下さい。

ラバーダムをしないと起こり得ること

今回は「ラバーダムをしないと起こり得ること」について、2つのポイントで詳しく解説!
 
■ポイント1
唾液からの細菌感染が起こる
 
■ポイント2
器具の落下や薬液がこぼれ落ちることがある
 

以上の2つのポイントについて解説します。

ポイント1 唾液からの細菌感染が起こる

ラバーダムをご存知でしょうか?
ラバーダムとは、歯につけるゴムのマスクのことです。
もしラバーダムをつけなかったら、どんなことが起こるのかについて解説していきます。
根管治療とは、根管内部の治療のことで、虫歯などで歯の神経が死んでしまった場合に、取る治療のことです。
 
 
この治療で大事なことは、「細菌感染させない」ということです。
皆さんお口の中には唾液があると思いますが、この唾液は良い作用をもたらすものもあれば、良くない作用をもたらす唾液もあります。

 


これが根管治療中の歯に入り込むことで、せっかく治療をしていても細菌感染を引き起こしてしまいます。
細菌感染を引き起こすと、膿が治りきらなかったり、再発の可能性が高まってしまいます。
ですので、ラバーダムをつけることが細菌感染から守るためには大切なことです。

 

ポイント2 器具の落下や薬液がこぼれ落ちることがある

ラバーダムをしないと起こり得ることについて解説!
根管治療時はとても細かい器具をたくさん使用します。
もちろん歯科医師も気をつけて扱ってはいますが、器具がポロっと落ちてしまうことも可能性としては0ではありません。
ラバーダムをすることで、器具の落下を防ぐことができますが、ラバーダムがないと少し怖いですよね。


他にも、根管治療中には様々な薬剤を使用します。
薬剤の中には苦味を感じるものがあったり、粘膜に触れてしまうと爛れてしまうものも中にはあります。
それを、ラバーダムをせずに使用することで、ちょっと飛んだだけであったとしても、苦味を感じてしまったりすることがあります。
ですので、ラバーダムをすることが大切と言われます。
他にも大切なことはありますが、以上のことからラバーダムの重要性を知っていただけたかと思います。

 

まとめ

・唾液の中には細菌感染を引き起こす悪い菌もいる
・ラバーダムがないことで唾液からの細菌感染の可能性がある
・ラバーダムがないことで小さな器具の落下の可能性や、薬液が溢れ落ちる可能性がある

 

意図的再植術は痛みはあるのか?

今回は「意図的再植術は痛みはあるのか」について、2つのポイントで詳しく解説!!
 
■ポイント1
意図的再植術とは
 
■ポイント2
意図的再植術の痛みについて
 

以上の2つのポイントについて解説します。

ポイント1 意図的再植術とは

根管治療を行なっても膿が治りきらなかったり、痛みが続く場合には外科的歯内療法が有効です。
その1つが「意図的再植術」と言います。

 


「意図的再植術」とは、治療方法としては、一度歯を抜歯して、根管内部にある膿や肉芽を徹底的に取り除いて、口腔外で歯の根っこの先からお薬を詰めてあげ、また歯を戻して固定するという治療方法です。
 
こうすることで、歯を支える周囲の骨の再生を期待することができます。
「意図的再植術」では、歯を抜いて戻すので、しばらくの間は歯が揺れ動く可能性があります。

 


ですので、治療後その歯で食事をしないと言うことも大切なポイントです。
ここまで治療をすることで、歯の状態にもよりますが、8割程度改善していくと言われます。
また、この意図的再植術は大臼歯でよく行われますが、前歯・小臼歯の場合は「歯根端切除術」と言われる治療になることが多いです。

 

ポイント2 意図的再植術の痛みについて

では次に、意図的再植術の痛みについて解説していきます。
この治療方法は、名前の通り外科治療なので、歯を抜くという工程が必要です。
根管治療をしても治らない場合に、この治療を行うことで良くなることも多いのですが、一定程度の術中・術後の合併症というものもあります。
 
代表的なもので言うと「痛み」についてです。


治療中は麻酔が効いているため痛みを感じることはありませんが、術後に痛みや腫れといった症状が現れることがあります。
痛みや腫れは、手術当日よりも、翌日~2日後ぐらいがピークとなり、その後1週間程度かけて治っていきます。
腫れたり、痛みが出ることが悪いことではないのですが、こういった症状が起こりえます。
もちろん、翌日に消毒に来られた患者様で「大丈夫!なんともない!」とお話しされる患者様もおられます。

 


痛み止めを飲むことで、症状は和らぎますので、我慢せずにお薬を飲むことをお勧めいたします。

 

まとめ

・意図的再植術は根管治療を行なってもよくならない場合に行う治療
・外科の治療なので、治療中は麻酔が効いていて痛みを感じることはほとんどないが、麻酔が切れた後は痛みを感じることがある
・痛みがある場合には痛み止めを飲むと緩和される

 

「掌蹠膿疱症 原因は金属アレルギーだけではない」

今回は「掌蹠膿疱症 原因は金属アレルギーだけではない」ということについて、3つのポイントで詳しくお話しします。
 
■ポイント1
掌蹠嚢胞症の主な症状
 
■ポイント2
皮膚だけではなく骨に影響することも
 
■ポイント3
掌蹠嚢胞症の発症を抑えるためには歯科治療が大事
 

以上の3つのポイントについて解説します。

ポイント1 掌蹠嚢胞症の主な症状

掌蹠嚢胞症の主な症状の1つが、手や足に水膨れのような腫れがたくさんできてしまうというものです。
 
症状がひどく、足の裏に膿ができた場合には痛みで歩けなくなる方もおられるほど、重症化するととても怖い病気です。
「ガラスの上や画鋲の上を歩くようだ」と、実際に発症した患者様が語られています。

 


従来は、金属アレルギーがある人が発症しやすいと言われ続けてきましたが、最近の研究では、病巣扁桃や歯性病変が掌蹠嚢胞症との因果関係が深いと発表されました。
 
ある患者さんが、歯の根っこの先に病気があり「抜歯」を施したところ、掌蹠嚢胞症の症状が無くなったという症例があります。
 
この掌蹠嚢胞症は、日本人に非常に多く見受けられ、また、女性に発症することが多いとも言われています。

 


口腔内の状態が良いことが、こうした掌蹠嚢胞症の症状を抑えることにも繋がると言われていますので、痛みが無くとも病原体がある場合には治療されることを強くお勧めします。

 

ポイント2 皮膚だけではなく骨に影響することも

掌蹠嚢胞症は、先ほど皮膚に症状が出ると言いましたが、実は皮膚だけの症状ではありません。
骨にまで病状を侵してしまいます。
 
骨に症状が出た場合には、腕を挙げることができないことや、寝返りをすると激痛が走る、呼吸が苦しいということもあります。


他にも、くしゃみや咳をするのが恐怖でとお話しされる方もおられるようです。
骨に症状がある方も、口腔内の状態をよくすることで改善が見られたというデータもあります。
今掌蹠嚢胞症でお悩みの方も、今は症状はないが口腔内は治療しなければならない方など、歯医者さんでの治療はとても大切です。
 
ぜひ、重い症状になる前の治療を受けられることをお勧めします。

 

ポイント3 掌蹠嚢胞症の発症を抑えるためには歯科治療が大事

これまでは、掌蹠嚢胞症の症状についてお話ししてきましたが、次は歯科治療を行うことでの掌蹠嚢胞症の改善方法について解説していきます。
 
金属アレルギーとの関係は少ないとお話ししましたが、まったく無いわけではありません。
どちらにせよ、金属が口腔内にあるということは、体にとっても良いことではありません。


それは、金属は水分と触れ合うことで「銀イオン」という成分を排出します。
それが身体に充満することで、金属アレルギーになってしまうのです。

 


それが、掌蹠嚢胞の原因の一部にもなり得ますので、口腔内をメタルフリー(金属の無い状態)にすることがとても大切です。

 


それだけではなく、根管治療をきちんと行うことも、掌蹠嚢胞の改善の大きな手段になります。
根尖病変があることで、掌蹠嚢胞の症状を発症していたということが、最近の研究で有力な情報となってきました。

 


保険診療でも根管治療はありますが、どうしても限られた材料、機材でしか治療をすることができず、また学校で習う知識というものは、何十年も変わらない同じ知識を学ぶことがほとんどです。
 
しかしながら、根管内部は非常に複雑な形をしています。
 
そうすることで、治療をしても治りきらなかったり、再発を繰り返してしまいます。
 
精密根管治療や外科的根管では、根管の細部にまで治療を施し、再発も少なく治療を行います。
 
もし、掌蹠嚢胞症でお困りの方はこういった可能性も十分に考えられますので、根管治療専門医のいる歯科医院へご相談されることもおすすめします。
 
以上のように、歯科と掌蹠嚢胞の関連はとても大きいです。
定期的な健診を受けていただき、口腔内部を清潔に保つことはもちろん、治療が必要な場合の早期発見・早期治療も掌蹠嚢胞の発症を抑えるためにはとても大切なことです。

 


また、掌蹠嚢胞は誰しもがなり得るという病気です。
日頃のケアや予防に意識をぜひ向けていただければと思います。

 

まとめ

・掌蹠嚢胞は皮膚や骨を侵す病気
・掌蹠嚢胞が悪化すると歩けなくなったり、呼吸が苦しくなるなど生活にも影響が出る
・歯科金属の除去だけでなく、根管治療や歯周病治療、抜歯など病気を取り除くことで改善することがある

 

ラバーダムの種類はたくさん!

今回は「ラバーダムの種類」について、2つのポイントで詳しく解説!
 
■ポイント1
ラバーダムとは
 
■ポイント2
ラバーダムには様々な種類がある
 

以上の2つのポイントについて解説します。

ポイント1 ラバーダムとは

ラバーダムとは、主に根管治療などで使用する、歯につけるゴムのマスクのことです。
根管治療時に、唾液が根管内部に入るとせっかく治療をしていたとしても、再度細菌感染を引き起こしてしまいます。

 


つまり、唾液の中には細菌が多く含まれているということです。
ですので、その唾液が入り込まないようにラバーダムをします。

 


他にも、根管治療中には薬液を様々使用します。

 


薬液の中には、苦味を感じるものもあれば、粘膜が爛れてしまうものもあります。
それを避けるためにもラバーダムはとても重大な役割をしています。

 

ポイント2 ラバーダムには様々な種類がある

ラバーダムは実は様々な種類があります。


1つは、大きさです。
お子さんが根管治療をする時には、大人と同じサイズのラバーダムだと大きすぎて、お顔いっぱいになってしまうことがあります。
お子さんの場合は大人のサイズとは違い、小さいサイズのものがあるので、安心です。
 
2つ目は、ラテックスかどうかです。
ラテックスアレルギーの方が中にはおられます。
ラテックスとはゴム手袋などにも含まれていたりします。
もしラテックスが皮膚に触れると赤く腫れてしまうことがあります。
そうならないためにも、ラテックスを使っていないラテックスフリーのラバーダムも存在します。
 
もし、ラテックスアレルギーがあるという場合や、使用をして何か違和感を感じたことがあるという方は、治療を始める前に事前に歯科医師にお伝えいただければと思います。
このように、他にもたくさんの種類が存在します。

 

まとめ

・ラバーダムとは歯につけるゴムのマスクのこと
・ラバーダムをつけることで、唾液からの細菌感染を防止できたり、薬液漏れの心配から守ることができる
・ラバーダムには大きさや素材の違いなど、様々な種類がある

 

抜歯はデメリットだけではない?抜歯のメリット

今回は「抜歯はデメリットだけではない?抜歯のメリット」について、2つのポイントで詳しく解説!!
 
■ポイント1
抜歯のメリット
 
■ポイント2
抜歯のデメリット
 

以上の2つのポイントについて解説します。

ポイント1 抜歯のメリットについて


抜歯をすることはデメリットだけではありません。
抜歯をすることがメリットになることもあります。
抜歯のメリットについて2つ解説していきます。
抜歯のメリット1つ目は、「感染源が取り除けるため炎症をストップさせることができる」と言うことです。
虫歯や膿の溜まっている歯は残っていることで感染源が広がり、痛みを伴うこともあります。
歯が残っていることで悪影響を及ぼしてしまうこともあります。
ですので、感染源を取り除くことで炎症を抑えることができます。
次はメリットの2つ目です。
2つ目のメリットは「歯を支えている周りの骨を守ることができる」と言うことです。
「歯」というものは、下の絵のように骨に支えられています。

 


この「骨がある」ということが何より大事です。
なぜなら、骨があることで、歯は真っ直ぐに立っていられます。
また、将来インプラントなどの治療をしようと思っていたとしても、
骨があることが重要になってくるからです。
 
しかし、根っこの先に病気が存在し続けると、歯を支える骨をどんどんと溶かし続けます。
溶かしてしまう原因の歯を取り除くことで、骨を守ることが出来るのです。
ですので、抜歯を宣告されたら、「まずは本当に抜歯が必要か」を見てもらい、どうしても抜歯が必要な場合は、早急に抜歯をすることをおすすめいたします。
以上が、抜歯のメリットでした。

 

ポイント2 抜歯のデメリット

もちろん抜歯はメリットばかりではありません。
デメリットもあります。
デメリットは大きく3つありますので、そちらについて解説していきます。


デメリットの1つ目は、抜歯という処置は、歯を抜くということなので、多少の痛みが出ます。
しかし、治療中は麻酔のお薬を使用しますので痛みを感じることはありません。
稀に麻酔のお薬でアレルギー症状を出される場合があります。(抜歯特有のものではありません)
ですので、過去に具合が悪くなったなどの、症状がある場合は必ず事前に術者に伝えておきましょう。
 
治療後の1週間程度は、抜いたところが傷口になりますので痛みを伴います。
しかし、痛み止めを飲むことで多くの場合はコントロールできます。
 
デメリットの2つ目は、抜歯を行うことで、術中・術後に一定程度の合併症が生じる可能性があります。
術中であれば歯の根っこの一部が残ってしまったり、治療器具が頬などにあたり傷ついてしまったり、術後であれば、後から出血してくることがあったり、神経近くの歯を抜いた場合は100人に1人程度の割合で麻痺が出ることがあったり、などの合併症を生じる可能性があります。
 
デメリットの3つ目は、自身の歯を失うことになりますので、その後の治療方法を考えなくてはなりません。
大きく1つ目の治療方法は「入れ歯」、2つ目が「ブリッジ」、3つ目が「インプラント」4つ目が「何もしない」です。
以上がデメリットでした。
抜歯だけではありませんが、どんな治療でもメリット・デメリットがあります。
 
必ず治療を行う前に歯科医師と相談しながら治療を考えていただければと思います。

 

まとめ

・抜歯はデメリットだけではない。
・抜歯をすることで炎症を取り除ける可能性がある
・ただし、抜歯にはデメリットもあるので、メリット・デメリットを両方考えることが大切

 

抜髄治療の治療手順と痛みについて

今回は「抜髄治療の治療手順と痛みについて」について、2つのポイントで詳しく解説!
 
■ポイント1
抜髄治療の治療手順とは
 
■ポイント2
抜髄治療には痛みがあるのかについて
 

以上の2つのポイントについて解説します。

ポイント1 抜髄治療の治療手順とは

抜髄治療とは、歯の根管内にある神経をとる治療のことです。
虫歯が深かったり、歯をぶつけたりなどして歯の神経が死んでしまった場合に、神経を取る治療が必要です。
もし、死んでしまった神経が残っているままだと、細菌が死んでしまった神経を餌として増殖し、歯を支える周囲の骨を溶かし続けてしまいます。
 
 
そうすると、歯がぐらついてしまったり、健康だった他の歯にも影響が及ぼし、抜歯になってしまう可能性もあるため、神経が死んでしまった場合には、早期に取る治療が必要です。
そんな「抜髄治療」の手順について解説して行きます。

 


抜髄治療では、まず初めに虫歯と死んでしまった神経を取り除くことがとても大切です。
もし虫歯が残っていたりすると、そこから再度細菌感染を引き起こしてしまうからです。
虫歯を削るモーターのついたもので取ったり、ファイルと呼ばれる器具を使用して、根幹内部の死んでしまった神経を取り出します。

 


この時、一部の神経が生きていることもあるため、麻酔のお薬をしてから行うことが一般的です。
麻酔が効けば痛みを感じることは少ないです。
その後は、根管内部を徹底的に洗浄して行きます。
 
 
お薬を流しては水で流したり、ファイルを使って洗浄したりと、綺麗になるまで何度も繰り返し行います。
綺麗にした後は、根管内部に隙間の内容にお薬を詰めます。
ここまでで、根管治療の治療は終了で、その後歯に土台を立てて、被せ物を入れて治療は終了です。

 

ポイント2 抜髄治療には痛みがあるのかについて

では、次にそんな「抜髄治療」の痛みについて解説して行きます。
先ほども少しお話しはしましたが、治療中は麻酔のお薬をするので痛みを感じることはほとんどありません。
しかしながら、抜髄治療は顎の神経と根っこの神経を切り離す治療ですので、治療後麻酔が切れた後は鈍痛のような痛みを感じることがあります。
 
 
足を擦りむいた時に「ヒリヒリ」しますよね。


根管も傷口ができますので、一時的に痛みを感じてしまうのです。
しかしながら、大きな問題ではなく数日後には痛みは落ち着きます。

 


痛みが強い場合には、ロキソニンなどの痛み止めを飲むことで緩和されますので、痛みがある場合には無理せずにお薬も視野に入れてみてくださいね。
また、抜髄治療が必要になる時は、多くは虫歯が進行した時です。
虫歯が大きく進行し歯の神経に到達すると、急激な痛みに襲われることがあります。
その際は、先に炎症を抑えるために痛み止めを飲むことがあります。
こうした判断は歯科医師の判断にもなりますので、痛みが強い場合には歯科医院を受診されることをお勧めします。

 

まとめ

・抜髄治療とは、虫歯や歯の打撲などで神経が死んでしまった場合に行う治療
・治療中は麻酔をするため痛みを感じることは少ないが、治療後は痛みを感じることがある

 

意図的再植術の歯周組織への影響と管理

今回は「意図的再植術の歯周組織への影響と管理」について、3つのポイントで詳しく解説!!
 
■ポイント1
歯周組織への影響
 
■ポイント2
管理のポイント
 
■ポイント3
予防と治療について
 

以上の3つのポイントについて解説します。

ポイント1 歯周組織への影響

歯周組織とは、歯茎・歯根膜・歯の周りの骨など、歯の周りにある組織のこと言います。
意図的再植術は、抜歯した後、抜いた歯の感染した部分をキレイにして、再びその歯を元の場所に戻す手法であり、その成功は歯周組織の健康に密接に関連しています。
以下に、意図的再植術が歯周組織に及ぼす影響とその管理について、3つのポイントを説明します。
意図的再植術は、歯を再植することで歯周組織に直接的な影響を与えます。
再植された歯は、歯周組織に再度結合し、周囲の骨や歯根膜との相互作用が復元されることが期待されます。
手術前にキチンと歯茎の状態が安定していることが大切です。

 


しかし、再植プロセス中に起こる歯根表面の損傷や破壊、血管や神経の損傷、または再植後の歯の移動や噛み合わせの変化などが、歯周組織に影響を与える可能性があります。

 

ポイント2 管理のポイント

歯周組織への影響を最小限に抑えるためには、適切な管理が必要です。
まず、再植前の歯茎の状態が良い状態である必要があります。
歯の根の形態、骨量、歯根膜の状態などを十分に評価し、再植の適応を慎重に判断する必要があります。
手術中は、抜いた歯へのダメージを最小限に抑えるために、適切な技術と知識が必要です。
また、再植後のケアとフォローアップが重要です。
再植後のかみ合わせの変化や歯周組織の状態を定期的にチェックし、必要に応じて適切な治療をすることが大事です。

 

ポイント3 予防と治療について

歯周組織への影響を最小限に抑えるためには、予防的なアプローチが重要です。
再植前の適切な評価と計画は、再植後の合併症や問題を予防するために重要となってきます。
さらに、再植後の歯周疾患や骨吸収などの問題が発生した場合には、早期に対処することが重要です。
 
大切なのは、術前の歯茎の状態を良い状態で維持しておく事、術後は再植した歯で物を噛まない事です。
 
歯周病治療や骨再生手術などの適切な治療を提供し、歯周組織の健康を維持することが目的です。予防と早期の治療は、再植後の成功と長期的な歯の保存に不可欠です。
以上のポイントから、意図的再植術が歯周組織に与える影響とその管理は、患者の口腔健康の維持と歯の長期的な保存のために重要であることが理解されます。適切な評価、手術、ケア、およびフォローアップが、再植歯の成功と患者の満足度に不可欠です。

 

まとめ

・術前の歯茎の状態を良い状態で維持しておく事
・術後は再植した歯で物を噛まない事
・術前、術後共にお口の衛生状態を良い状態で保つこと

 

歯周病治療と根管治療の関係

「歯周病治療と根管治療の関係」について4つのポイントで解説
 
■ポイント1
歯周病と根管治療との関係について
 
■ポイント2
エンドペリオとは
 
■ポイント3
ペリオエンドとは
 
■ポイント4
判断は歯科医師の診断による
 

以上の4つのポイントについて解説します。

ポイント1 歯周病と根管治療の関係について

みなさんは歯周病と根管治療とが関係していることをご存知でしょうか?
その前に、まず歯周病と根管治療がどのような治療なのかについて解説していきます。
 
歯周病とは、言わば歯茎や歯を支える周りの骨の病気のことです。


歯と歯茎の隙間のことを歯周ポケットと言いますが、その隙間に細菌が入り込むことで、炎症を起こし、出血したり骨を溶かしていってしまうという症状があります。
 
歯周病は痛みの無いままに進行することも多く、気づけば骨がたくさん失われて、歯がぐらつき抜け落ちてしまうこともあります。
 
根管治療とは、

 


虫歯が大きく進行することで歯の神経にまで到達すると、歯の神経を残すことが難しく、神経を取る『抜髄治療』と、


以前に根管治療を受けた歯の根っこの先が再度膿んでしまって再度根っこの中を綺麗にする『感染根管処置』


の2種類があります。
 
どちらの治療も一見すると全く異なる治療方法ですが、共通する部分もあるのです。
 
それは、「歯を支える骨の喪失」と言うことです。
レントゲン上でも骨が失われることで、歯の周りが黒く写ってきます。


骨がなくなると歯が揺れ出していきます。
 
 
治療をすることで、骨の再生が見られれば良いですが、骨が失われた状態が続くと次の手段を考えます。
 
このように歯の揺れの原因が「歯周病」によるものか、「根管治療」によるものかを判断し、治療の流れを決めていきます。
ですので、一見全く異なる治療に感じますが、歯周病と根管治療には共通する部分があるのです。

 

ポイント2 エンドペリオについて

では次に、「エンドペリオ」と言う言葉について解説していきます。
 
『エンド』とは、「根管治療」のことを言い、『ペリオ』とは「歯周病治療」のことを言います。


「エンドペリオ」は、歯の根が原因で病気が出来ているところから、歯周病に繋がってしまった場合のこと。


根管治療を行ってから、経過を見て、骨の再生がなければ、もしくはあまり芳しく無い場合には次に歯周病治療を行います。
根管治療では、まず死んでしまった神経もしくは以前に詰めたお薬を取り除きます。
その後、根管内部を洗浄し、また根管内部に隙間のないようにお薬を詰めます。

 


根管治療とはとても難しい治療方法です。
 
根管内部と言うものは、根っこの中が繋がっていたり、根っこの先で枝分かれしていたり、肉眼では見つけることのできない根管が潜んでいたりと、かなり複雑な形をしています。

 


それを、通常はこのぐらいの角度でしか歯科医師は見えることができず、

 


言わば手探りでの治療を行っています。
そのため、治療が仕切れておらず、再度根っこの先が膿んでしまう可能性があります。
それを避けるためには、「精密根管治療」が有効です。
精密根管治療では、顕微鏡やCBCTを使用し根管内部を20倍にまで拡大をして治療を行います。
また、精密に根管治療を行うためには、保険診療では使用することのできない機材を使用したり、精密根管治療に精通した歯科医師による治療を行うことも大切です。
この治療を行い、根尖部の骨の喪失が回復するかを見ていきます。
これでも治らない場合には、「歯周病治療」を行います。
歯周病治療では、まず歯の表面の汚れや歯石の除去を行います。
歯石とは、汚れが固まってしまい石のようになったものです。
歯石になると、ただの歯ブラシでは取ることができません。
専用の器具で取る必要があります。
 
歯科衛生士による歯周病治療が必要です。
その歯石も歯の表面についている分であれば、取ることもまだそこまで難しいことではないですが、骨の喪失が大きい場合には歯茎の下にまで歯石がたくさんついている場合であることがほとんどです。
歯茎よりも下に歯石がついている場合には、なかなか取り切ることが難しいです。
歯科衛生士の治療技術もかなり関わってきます。
しっかりと歯石を取り切ることで、骨の再生がされるかどうかを見ていきます。
根管治療をして、歯周病治療をしても骨の再生が見込めない場合には歯を残すことも難しいですが、これで改善すれば歯を残すことができます。
これを「エンドペリオ」と言います。

 

ポイント3 ペリオエンドとは

次は、「ペリオエンド」についてです。
ペリオエンドとは、「エンドペリオ」とは逆で、骨の喪失の原因の1番がペリオ、つまり「歯周病」が原因ということになります。


ペリオエンドの場合も、先程と同じく根管治療をしてから歯周病治療を行い骨の再生がするかどうかを確認します。
【エンドファースト】と言って、根管治療を優先して行うのです。
 
以上が、「エンドペリオ」と「ペリオエンド」についてでした。

 

ポイント4 判断は歯科医師の診断による

では最後に、「エンドペリオ」と「ペリオエンド」がどのように判断されるのかについて解説していきます。
 
「エンドペリオ」か「ペリオエンド」かを判断する基準は、骨の減り方や歯の状態、お口全体の状態を見て判断をします。
 
ですがこれは素人では判断することが難しいです。
なぜなら、骨の減る状態などをレントゲンなどから見なければならないからです。


もし、歯が大きく揺れている場合には、単純な根管治療や歯周病だけではなく、このように複数が合わさって起こっている現象の場合もあります。
現在歯の揺れでお困りの方は、ぜひ我慢することなく歯医者さんでの受診をお勧めします。
歯の揺れは放っておいても治ることはありません。
ですので、何か症状がある場合には歯医者さんへご相談いただければと思います。

 

まとめ

・歯周病と根管治療には「骨を喪失する」という共通点がある
・「エンド」とは「根管治療」のこと、「ペリオ」とは「歯周病」治療のことを言う
・「エンドペリオ」「ペリオエンド」であっても、【エンドファースト】根管治療から行う

 

歯根端切除術は痛みはあるのか?

今回は「歯根端切除術は痛みはあるのか」について、2つのポイントで解説!
 
■ポイント1
歯根端切除術とは
 
■ポイント2
歯根端切除術の痛みについて
 

以上の2つのポイントについて解説します。

ポイント1 歯根端切除術とは

根管治療を行なっても膿が治りきらなかったり、痛みが続く場合には歯周外科治療が有効です。
その1つが「歯根端切除術」と言います。


「歯根端切除術」とは、根管治療を行った歯でも治りきらなかった場合に、根っこの中からではなく、根っこの外側から病気となっている膿や肉芽を取り、お薬を根っこの先から詰めて、歯の周囲の骨の再生を促すという治療方法です。

 


ここまで治療をすることで、歯の状態にもよりますが、8割程度改善していくと言われます。
また、この歯根端切除術は前歯や小臼歯には向いていますが、大臼歯の場合は「意図的再植術」と言われる治療になることが多いです。

 

ポイント2 歯根端切除術の痛みについて

では次に、歯根端切除術の痛みについて解説していきます。
この治療方法は、名前の通り外科治療なので、歯茎を切ったり、骨を削ったりといった工程が必要です。
根管治療をしても治らない場合に、この治療を行うことで良くなることも多いのですが、一定程度の術中・術後の合併症というものもあります。
 
代表的なもので言うと「痛み」についてです。


治療中は麻酔が効いているため痛みを感じることはありませんが、術後に痛みや腫れといった症状が現れることがあります。
痛みや腫れは、手術当日よりも、翌日~2日後ぐらいがピークとなり、その後1週間程度かけて治っていきます。
腫れたり、痛みが出ることが悪いことではないのですが、こういった症状が起こりえます。
もちろん、翌日に消毒に来られた患者様で「大丈夫!なんともない!」とお話しされる患者様もおられます。
痛み止めを飲むことで、症状は和らぎますので、我慢せずにお薬を飲むことをお勧めいたします。

 

まとめ

・歯根端切除術は根管治療を行なってもよくならない場合に行う治療
・外科の治療なので、治療中は麻酔が効いていて痛みを感じることはほとんどないが、麻酔が切れた後は痛みを感じることがある
・痛みがある場合には痛み止めを飲むと緩和される

 

根管治療中の歯の抜歯をするかどうかの基準

今回は「根管治療中の歯の抜歯をするかどうかの基準」について、2つのポイントで解説!
 
■ポイント1
歯が根っこの先まで割れて細菌感染を起こしている場合
 
■ポイント2
外科的根管治療をしても良くならない場合
 

以上の2つのポイントについて解説します。

ポイント1 歯が根っこの先まで割れて細菌感染を起こしている場合


歯が残せるか、残せないのかの大きな決め手の1つ目は「歯が割れているか」どうかです。
なぜなら、割れてしまった歯の隙間には細菌が入り込みやすいのです。
そして、その隙間に細菌が入る事で「炎症」を起こしてしまうからです。
 
ですので、歯が「根っこの先の方までパキッと割れている場合」は、多くの場合抜歯をするしか方法はありません。
 
しかし、「歯が割れている位置」によっては残せる可能性もあります。
歯が根の先まで割れているのではなく、「上の部分の割れのみ」であれば治療方法によって残せる可能性が十分にあるのです。
この割れている範囲については、ご自身で見分けることは難しいですので、歯医者さんでの診断を受けていただくことをおすすめいたします。

 

ポイント2 外科的根管治療をしても良くならない場合

基本的には、正しく根管治療を受けていただくことで多くの歯は残すことができます。
しかしながら、歯の状態によっては、根管治療を受けるだけでは改善が見られない場合があります。
 
そんな時にすぐに「抜歯」をしてしまうのではなく、外科的な根管治療(歯根端切除術・意図的再殖)を受けていただくことで、より歯が残せる可能性が広がります。
 
歯根端切除術:歯茎をめくって、根っこの先の病気を取り除き、薬を詰める治療
意図的再殖:歯を一度抜いて病気を取り除き、薬を詰める治療
その外科的な処置をしても改善が見られない場合は「抜歯」をするしか方法はありません。
 
ですので、「抜歯」に至るまでにできることはたくさんある!
ということを知っていただき、かかりつけの歯医者さんに「外科的な根管治療を行っているか」の確認を取ることをおすすめいたします。



 

まとめ

・歯の抜歯の基準は、歯が割れているかどうか
・歯が割れている位置によっては残せる可能性もある
・歯の状態が悪いと根管治療を行なっても抜歯になることがある