根管治療の機材・材料・薬剤
Q.根管治療に用いる器具とは?
根管治療に用いる器具 2つの種類について解説!
■種類その1
ファイル
■種類その2
ラバーダム
以上の2つの種類を解説します。
■種類その1 ファイル
【根管内部を拡大したり、根管内部をきれいにするもの】
「ファイル」をご存知でしょうか?
ファイルとは、根管の先まで、穴を開けたり、根管の空洞の大きさを大きくするために使用します。
では、なぜこの操作が必要なのか…
それは、根管治療で大切なことは、『根っこの先まで隙間なく、お薬を詰める』ということが大切なのです。
なぜなら、少しでも隙間があったり、根管の先までお薬が到達せずにいると、治療をしたとしても、根管先で病気が治らなかったり、病気が再発する可能性が高くなるからです。
ですので、きちんと根管先までお薬を詰められるように、穴を開けたり、お薬が入る太さに、根管を広げてあげることが大切です。
そして、死んでしまった神経や、昔詰めたお薬を取り除くときにも「ファイル」を使用します。
ファイルを使用して、根管内部の汚れを掻き取り、きれいにします。
汚れが残っていることも、細菌感染の原因になってしまうので、根管内部がきれいな状態にあることは、とても大切なことです。
最近では、「ニッケルチタンファイル」と呼ばれるものが出てきており、従来のステンレスのファイルと違って、ファイル自体がなめらかにしなってくれるので、曲がった根管などにも治療しやすくなりました。
■機械その2 ラバーダム
【歯にかける、ゴムのマスク】
「ラバーダム」をご存知でしょうか?
「ラバーダム」とは、歯にかけるゴムのマスクのことです。
ラバーダムには、感染予防とお薬の漏れを防ぐ役割があります。
お口の中には常に唾液が存在しますが、唾液の中には虫歯菌や歯周病菌など多くの菌が多数存在します。
それが治療中の根っこの中に入ってしまうことで、せっかく治療をしても再発しやすい状態になってしまいます。
そこで必要になってくるのがこのラバーダムです!
ラバーダムをつけることで、お口の中にある唾液の侵入を、つまり感染源の侵入を防いであげることができます。
例えば、手術をするときも綺麗な手袋をして手術をしますよね。
これをすることで感染を防げるということです。
ですので感染予防をするためにラバーダムというのは重要視されているのです。
2つ目は、お薬の漏れを防ぐという役割です。
根管治療に欠かせないのが根っこの中を消毒するという過程です。
この図の③の消毒をする時に、お薬をいくつも使用します。
このお薬、苦いものや、ほっぺなどの粘膜をヒリヒリと感じさせるものが中には含まれています。
これがラバーダムをせずにお口の中に直接こぼれてしまうと、粘膜がただれたり、苦味を感じてしまいます。
これはかなり不快です…。
ラバーダムを使用することで、お薬がお口に直接流れることなく安全に治療をすることができます。
ラバーダムをすることでのメリットがたくさんありますので、ラバーダムは根管治療でオススメの器具です。
まとめ
今回は根管治療でよく使用される、「ファイル」と「ラバーダム」についてお話をしました。
根管治療で大切なことは、根管内部をいかに感染なくきれいにするかということです。
ファイルやラバーダムなど、根管治療では様々な器具を使用して治療をします。
それほど繊細な治療ということです。
ぜひ今回の動画を見ていただき、根管治療のご参考になれればと思います。