根管治療大阪クリニックによる痛みの少ない根管治療・MI修復などお困り方はお気軽にご相談下さい。

根管治療解説動画 <一般の患者様 >

根管治療解説動画<>

一般の患者様

Q.根管治療の薬はなぜ使うのか

「根管治療の薬はなぜ使うのか」について、3つのポイントで解説!
 
■ポイント1
洗浄薬として使う
 
■ポイント2
消毒薬として使う
 
■ポイント3
根管充填として使う
 

以上の3つのポイントについて解説します。

ポイント1 洗浄薬として使う


根管治療で薬を使う場面はいくつかありますが、1つめは「洗浄薬」として使う時です。
洗浄薬は、歯科医院内での根管治療中に使用します。
根管の内部の「細菌に感染した神経」や、「以前に根管治療した際に入れた根管充填剤」を除去した後に、徹底的に洗浄薬にて洗浄します。
代表的なお薬は「次亜塩素酸」と「EDTA」と呼ばれるお薬です。

 


「次亜塩素酸」は強力な殺菌作用があり、根管治療に必須の洗浄薬です。
大量に、じゃぶじゃぶ使用することで効果を発揮します。
しかしながら、歯茎についたり、喉にこぼれたり、根の先から漏れ出ると、治療終了後に強い痛みが数日間〜数週間続きます。
このことから、ラバーダムの使用が重要になります。ラバーダムを使用していない場合は、重篤な医療事故(ヒポクロアクシデント)に繋がる場合があります。
根管治療に精通している歯科医院では、次亜塩素酸ナトリウムの「高い効果と危険性」を熟知しているのでラバーダムを行いながら、リスクを抑えた適切な使用が可能です。
もう一つが「EDTA」と呼ばれるお薬です。
EDTAとは、削りかすを溶かすというお薬です。
根管治療ではファイルという器具を使用します。
その際に、根管内に「歯の削りカス」が溜まります。
多くの場合、その削りカスの中には細菌が隠れています。その削りカスを溶かすことが主な役目です。
 
しかしながら、不必要に長時間使用し続けると歯の強度が低下して、将来的に割れやすくなります。
根管治療に精通している歯科医院では、漫然と使用するのではなく「いかに短時間で、有効な使い方をするか」を大切にしています。
以上が、洗浄時に使用する代表的なお薬の種類でした。

 

ポイント2 消毒薬として使う


消毒薬は、「歯科医院内での根管治療した日から、次回の治療日までの間に根管内に入れっぱなしにする薬」です。洗浄薬では殺菌しきれなかった根管内部の細菌を「時間をかけてじわじわ殺菌する」という目的があります。
 
代表的なお薬は、「水酸化カルシウム」「FC:CC」「ペリオドン」の3種類です。
 
 
「水酸化カルシウム」とは、強いアルカリ性で根管内を殺菌する役目があり、根管治療専門医が使用する唯一の消毒薬です。
この消毒薬と接している部分のみが消毒されるので、キチンと根管内に詰められていないと効果を発揮しません。
根管治療専門医は、様々な技術で適切な量をキチンと詰めることが出来ます。
「FC:CC」とは、根管内でガスになり消毒作用を発揮するお薬のことです。
この薬は、歯科医院の消毒薬の様な匂いの原因の一つです。
しかし、歯の周囲組織に悪影響を及ぼすことが発覚しており他の先進国では使用されなくなっています。
日本でも根管治療専門医は使用しません。
また、痛みがある場合(急性症状)に使用すると激痛を引き起こすことがあります。
 
最後に、「ペリオドン」とは、初めて神経をとる治療(抜髄治療)の後に使用されることが多い薬です。
こちらの薬も、歯科医院の消毒薬の様な匂いの原因の一つです。
 
しかし、歯の周囲組織に悪影響を及ぼすことが発覚しており他の先進国では使用されなくなっています。日本でも根管治療専門医は使用しません。
また、痛みがある場合(急性症状)に使用すると激痛を引き起こすことがあります。
 
以上が、消毒時に使用するお薬についてでした。

 

ポイント3 根管充填として使う


根管充填剤は、「根管治療で消毒が完了したと判断した場合に、根管内に詰める最終の薬」です。
歯の中に、ずっと残り続ける薬なので非常に重要になります。

 


どのお薬にもメリット・デメリットがありますので、どの方法が良いのかは歯科医師の判断が大切です。

 

まとめ

・洗浄剤には2種類ある。効果的に使用するにはラバーダムが欠かせない。
・消毒剤は、水酸化カルシウム以外は使用するべきではない。
・使用すべきでないホルマリン系消毒剤が「歯科医院特有の匂い」の原因になる。
・根管充填剤は、「MTA」もしくは「バイオセラミック含有のガッタパーチャと接着剤」が再発の少ない治療に繋がる。
 
【根管治療の薬による痛みの原因と対処法】からの枝分かれ記事