根管治療のトラブル
Q.根管治療の失敗の症状にはどのようなものがあるのか?
根管治療の失敗の5つの症状について解説します。
■症状その1
痛みがある
■症状その2
腫れてきた
■症状その3
膿が出てきた
■症状その4
出来物ができた
■症状その5
違和感がある
以上の5つの症状を解説します。
■症状その1 痛みがある
【痛みがあるのは緊急度が高め!】
痛みがあるという症状は、緊急度が高めです。痛みの中も4つに分類できますが、その中でも、何もしなくても痛みがあるというのは、早急に歯医者さんで診てもらう必要があります。
根管治療の失敗が原因で起こり得る症状でもあります。痛みは夜も眠れないほど激痛のときもあります。
根管治療がきちんと行き届いて居なかったり、患者様自身での歯ブラシなどが行き届いていなく、再度虫歯ができてしまうなど、何かしらが原因で細菌感染を引き起こすと、歯を支える骨の内部に膿が溜まったり、ガスが溜まったりすることで、骨が風船のようにパンパンになり、痛みが出ます。
他にも、噛む力が強いなどで、歯にヒビが入ったり、割れたりすると痛みを伴うことがあります。
どちらにせよ、歯医者さんで診ていただくことが必要ですので、早急にご連絡シていただくことをオススメします。
■症状その2 腫れてきた
【痛い場合と同様に緊急度が高い!】
外から見ても、明らかな顔が腫れている場合は大至急、歯医者にいきましょう!この状態は、いつ「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と呼ばれるキケンな状態になってもおかしくありません!
この状態になると、口が開けれなくなったり、時には呼吸困難の状態になり命に関わる場合があります。顔の腫れが大きく一般の歯医者では対応が出来ない場合、病院の救急外来で抗生剤の点滴を受けるよう指示が出ることがあります。場合によっては、入院することもあります。
腫れが歯茎のみで痛みがない場合は、超緊急ではありません。仕事終わりや、翌日に歯医者にいきましょう。
ここで注意!家に余っている抗生物質や家族が持っている抗生物質を使用することは絶対に止めましょう!
なぜなら、中途半端に薬を飲むことで、今後、同じ抗生物質を飲んでも倒すことができない細菌「薬剤耐性」が出来てしまう可能性があります。そうすると、将来、他の病気にかかった時に「治らない」状態になり命を落としてしまう例もあります。
よって、周囲に遠慮せずに、すぐに歯医者に行きましょう!
■症状その3 膿がでてきた
【1〜2周間以内に歯医者に行きましょう】
膿が出ている場合は、歯医者を予約し1〜2週間以内に受診しましょう。膿が出ている場合、膿が流出して歯茎の内部の圧力が低下しているので、意外と痛みが少ないです。しかし、膿は歯茎の内部で「細菌と体が戦っている証拠」です。歯医者を受診して原因を特定することが大切です。
根管治療を再度行うことで、膿がなくなります。原因がわかれば、その端の治療をすることをオススメします。
■症状その4 出来物ができた
【1〜2周間以内に歯医者に行きましょう】
出来物ができていても痛みがない時は多くの場合、緊急性はありません。
代表的な歯茎の出来物は、サイナストラクトと呼ばれます。歯の根の先で細菌が増えて、膿を作り出していることが考えられます。この場合、緊急性は高くありません。根管治療に精通している歯医者を探し、2週間以内を目安に歯医者に行きましょう。
出来物の真ん中あたりに見られる小さな穴から内部に溜まった膿を排出しています。そうすることで、歯茎の内部に膿がパンパンに溜まり痛みが出ることを防いでいます。やはり、この状況も体調不良や疲労などで出現したり消失したりする方もいます。例え、根管の先には相当な量の細菌が増殖していると考えられるので消失したとしても歯医者に行く必要があります。
多くの場合、この状態では痛みがありません。まれに、原因の歯から少し離れた部分にできることもあるので要注意です。
■症状その5 違和感がある
【今すぐ歯医者に行く必要はありません】
根管治療の失敗が原因で、「歯が浮いた様な違和感」が出ることがあります。
今すぐ、歯医者に行く必要はありません!
一般的に、歯の根の先に膿が溜まったり炎症が起きたりしていると、その影響で歯が浮いた感じがすることがあります。これは、歯茎の腫れや出来物、噛んだら痛いなどの症状が併発していることもあります。多くの場合、「何もしなくても痛い」という状況ではありませんが、「治療が必要だ!」という体からの大切なサインとされています。
まとめ
根管治療の失敗には、患者様自身の噛み合わせが原因だったり、食生活、そして、歯医者さん側での神経や汚れの取り残しなどがあると、再治療が必要な状態になることがあります。
もしも、症状が出たとしても、きちんと治療をしてあげることで改善することもあります。
痛みや腫れがある場合には緊急性も高いので、早急に専門医に診てもらうことが大切です。