歯根端切除術(アピコ)とは
歯根端切除術(アピコ)の概要について専門医が動画で説明しています。是非、ご覧ください。
歯根端切除術(しこんたん切除術)は、歯根尖切除術(しこんせん切除術)と呼ぶ歯科医師もいますが、ここでは歯根端切除術(しこんたん切除術)として解説しますね。
感染した歯の根の先端の一部(3mm程度)を切断し膿の袋を除去する治療法です。なかなかイメージが沸きにくいですよね。
一般的には歯の根の先に病気(根尖病変と呼ばれる)ができている場合、膿んでいるいる場合には、歯の内部から治療を行います。
しかし、
①歯の内部から治療してもよくならない場合
②そもそも、歯の内部から治療ができない場合
それらの場合は、歯根端切除術をによって外科的に膿の袋を除去します。
この歯根端切除術には3タイプあるんです。
保険治療
①昔ながらの方法(1990年以前からの方法)で、ルーペ(拡大メガネ)や肉眼で行う方法。切断面が45度になる。成功率40%程度。詰める薬剤は保険適応の薬剤のみ②昔ながらの方法に、時々マイクロスコープを使用する方法。①の方法に保険で4000円追加となります。切断面は歯科医師によってバラバラの角度。成功率は不明。。詰める薬剤は保険適応の薬剤のみ。
自由診療
①1990年から北米で採用され先進国で標準の方法。マイクロスコープを用いて全ての処置を行い、詰める薬剤もMTAを使用できる。切断面は再発しにくい角度の90度。成功率は90%程度。治療の手順
①カウンセリング
②CT/レントゲン検査
③精密根管治療
治らない場合
④麻酔を行い、マイクロスコープを使用し歯茎を切開し膿の袋を除去する
⑤マイクロスコープを使用し、歯の根の先(根尖)を2~3mm切断し、切断部位からMTAと呼ばれる薬を詰める
⑥歯茎を下に戻して縫合し、1週間ほどで抜糸する。
⑦定期的にレントゲンやCTを撮影し、骨が回復していくか経過を見ていく。
歯根端切除術(アピコ)のメリット・デメリット
メリット
あなたにとって、歯根端切除術を行う最大のメリットは「抜歯を回避できる」と言うことです。
根管治療を何度してもよくならない場合は、歯の根の先に潜む細菌が悪いタイプであったり、
根管の形態が非常に複雑で掃除が不可能である場合が多く見られます。
その場合は、根の先の膿の袋がどんどん大きくなります。
そして、痛みが出たり歯が揺れて「抜歯」せざるを得ない状況になります。
しかしながら多くの場合、この歯根端切除術を行うことで根の先の膿の袋を除去ことで
骨が回復し治っていきます。
根管治療大阪クリニックのマイクロスコープを用いた歯根端切除術は、神経や血管の損傷を避けるためガイドと呼ばれる装置を使用しているので、安全性にも十分に配慮しております。
デメリット
歯の根の場所によっては、器具が届かないため歯根端切除術が出来ない場合があります。
その場合は、意図的再植と言う治療法に変更となります。
元々、歯周病で歯を支える骨が少なくなっている場合などは、手術後に歯の揺れが出現する可能性があります。また、外科処置になりますので術後は痛み止めと抗生物質を内服する必要があります。
保険治療との違いは?
歯根端切除術にも、保険診療の治療法と自由診療の治療法があります。
あなたにとって、どちらが良いのか?を考えるきっかっけになればと考えています。
保険診療の範囲に含まれる歯根端切除術は、非常に昔からある治療法の一つなんです。
しかしながら、使用できる機材や薬剤に制限があり、切除した歯の根の先端も理想的な形状にならないこともあり、成功率は40%程度と言われています。
自由診療の範囲の歯根端切除術は、難易度が高いこともあり行われている歯科医院は非常に少ないのが現状です。根管治療大阪クリニックでは北米で標準とされている手術方法を採用し、難易度の高いマイクロスコープを用いた手術を行なっています。また、MTAセメントや様々な機材・材料を患者様に合わせて使用できることが特徴です。約80~90%前後の成功率となります。
また、根管治療大阪クリニックでは神経に近い場合、動脈に近い場合などリスクの高い部位の場合は
「ガイド」と呼ばれる装置を使用し安全性の向上に全力を傾けています。
※当ページのデータは上記画像データに基づいて記載しております。